20170122 奥多摩 海沢三滝(三ツ釜の滝〜ネジレの滝〜大滝)
仕事がクソ忙しい。頭はパンク。身体は痛いし心も落ち着かない。
瞬間の逃避。山へ行こう。
こないだ行ったけどやっぱり滝っていいな。また滝壺でコーヒー飲みたい。
ふむふむ。奥多摩に「海沢三滝」と呼ばれる3つの滝があるらしい。よし行こう!そして滝壺コーヒーだ!
1月22日。日曜日。6時起床。快晴。
7:44新宿発のホリデー快速に乗る。
9:20奥多摩駅着。爆睡でした。
駅前に観光案内センターがあったので迷わず飛び込む。
お喋り好きのおばちゃんが色々教えてくれた。地図を貰って出発。今回は徒歩で向かいます。
国道を30分くらい歩いてから林道へ入る。
ここで20人くらいの山ガール軍団に遭遇。
(これみんな滝に行くの?こんなに沢山来たらゆっくりできないなあ)
脇目も振らず追い抜く。林道をひたすら歩く。
地元のおじさんとすれ違いざま自然と挨拶を交わす。
「どこまで行くの?」
「海沢の滝に。こっちでいいんですよね?」
「いいよー。気をつけてー」
「ありがとーございまーす」
何気ない会話が嬉しい。
途中アメリカキャンプ村やらトンネルやらわさび農園やら越えて歩く。てくてくてくてく。
登っていくと少しずつ残雪が増えていく。ツララがあったり道が凍結してたり。
雪アヒル。
この林道けっこー長いな。飲み物買っておけば良かった。(←滝に期待して飲料水不携帯)
林道から下を覗くと沢が流れているんだけど、急勾配で降りられる感じじゃない。
うーん。とりあえず行くしかない。おしゃぶり昆布しゃぶりながら進む。
動いてるから暑くて身体は汗ばんできた。でも耳は冷たい。アウター脱いで速乾系のTシャツ+フリースになる。
しばらく歩くと沢に降りられそうな場所を発見!!水分取らずに行動しすぎるのは危険。とりあえず一発休憩しよう!!注意して降りる。
汲んだ水をよーく沸騰させて本日一回目のコーヒーターイム!砂糖入れときますね。疲れた身体に甘さが嬉しい。
はぁ〜。美味い。冬の寒さと山の澄んだ空気と熱々のコーヒー。これぞ人生の休息。この一杯の為なら何だって出来る気がする。
豊かさって何なんだろう?ものの価値って何なんだろう?このコーヒーは一杯いくらですか?東京には何でもあるように見える。でも本当は何もかもを失くしてしまってるんじゃないか?
一息ついていると上の方で人の気配。
ひゃー。あの山ガール軍団に抜かれたー。ちくしょー。
顔を洗って出発。
林道に戻って歩き始めるとすぐ海沢三滝の入り口に到着。あと100mくらいだったね。
ここからは登山道、、、ですよね?道どれ?
山ガール軍団のガイドらしき人に聞くと確かにこの奥が海沢三滝だと。
登山道???どこが道??雪道を歩く想定をしてなかった!でも行くしかねえ!
ここで再び山ガール軍団を抜き奥へ。
雪降ったら山道って全く分からないね。微かな誰かの足跡を頼りに進む。
びっくりするくらいあっけなく一つ目の滝「三ツ釜の滝」に到着。
確かに名前の通り三段の滝。なんだかスカッとして男らしい滝だな。良い!
オレもスカッとして男らしい男になりたいもんだ。
次はネジレの滝。のはずだったけど道を間違えて直接3つ目の大滝方面に向かってた。雪の山道ってこんなに何もかもが分からなくなるんだね。
(帰り道でネジレの滝を発見。でも周囲の岩が凍結してて近くまで行けず断念。また暖かくなったら来ましょう。なんか奥まってて引き篭もりみたいな滝だった。クセ強し。ちゃんと見たい。)
本当に方向は合ってるのか?分からないまま歩く。時々振り返って景色を覚えるよう努める。
不安の中ひとり歩いてると向こうからワイワイ喋りながら降りて来る5人組登場!おお!ありがてえ!!
「こんにちはー。大滝ってこっちでいいんですか?」
「そう。うちら大滝から来たから。大滝に降りる道は急だし雪で危ないから気をつけて」
「ありがとーございまーす」
お互い超笑顔ですれ違う。心も晴れやか。助かった。
しばらく歩くと大滝に降りる標識発見。良かった良かった。
大岳山(悪路)とか今は絶対無理。雪が溶けたらチャレンジしてみたい!
とりあえず大滝へと降りていこう。
確かに急な雪道。登山靴では弱い。アイゼン欲しい。ほとんど座り込むような姿勢で少しずつ降りる。
木々の間から大滝登場!かっこええ!!手を合わせる。礼をする。ありがたやーありがたやー。
水飛沫が凍結しとる!!滝壺も大きい。滞在するスペースも十分。
この親子感を見よ!
さあ、カップラー食べてコーヒー飲みましょう。
じーーーーっ。
今日は二杯目のコーヒーもすごく美味しい。
滝から吹く冷気が頬を撫でる。
ホワイトノイズだかピンクノイズだかマイナスイオンだかに包まれる。
ゆっくり深呼吸する。細胞が喜んでるのを感じる。
静謐。ひとりきり。これを贅沢と言わずして何を贅沢と言おう。
一時間ほど滞在。
礼をして「ありがとうございました」
帰り道。最初の一歩はいつも躊躇する。歩き出す。振り返る。なかなか進まない。
また来ますね。
そうだ。また来よう。
国道から見上げた空も綺麗でした。
駅前まで戻って観光案内センターのおばちゃんに帰還報告&お礼の挨拶。次回の目的地として百尋の滝を勧められる。こういうの嬉しいね。またお世話になりまーす。
15:27のホリデー快速に乗れば17時には新宿に着いてしまう。
山の中は時間の進み方がゆったりしている。